利益相反取引(読み)リエキソウハントリヒキ

デジタル大辞泉 「利益相反取引」の意味・読み・例文・類語

りえきそうはん‐とりひき〔リエキサウハン‐〕【利益相反取引】

取締役が、忠実義務に違反して、会社利益犠牲にし、自己または第三者の利益を図るような取引。取締役が会社と取引する場合(直接取引)と、会社と第三者との取引によって利益相反が生じる場合(間接取引)がある。こうした取引を行う場合は、取締役会株主総会承認を受ける必要がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「利益相反取引」の意味・わかりやすい解説

利益相反取引【りえきそうはんとりひき】

会社の取締役が,当事者または第三者の代理人代表者として会社と行う取引をいう。この取引は会社の利益を犠牲にして取締役が自己または第三者の利益を図るおそれがあるため,取締役はこの取引を行うにあたり株主総会または取締役会に当該取引についての重要な事実を開示してその承認を得なければならず,会社に損害を与えた場合には損害賠償責任を負う。取締役が会社の事業部類に属する取引(競業取引)をしようとする場合にも同様の手続きを要する。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「利益相反取引」の解説

利益相反取引

会社と取締役の利益が相反する取引。具体的には自分が所属する会社や組織に不利益を与える一方、自分または第三者に利益をもたらす取引のこと。なお、会社法365条により、取締役は自分または関連する第三者と、自分が所属する会社・組織との間で取引を行なうには取締役会の承認が必要となっている。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android