刺刺(読み)とげとげしい

精選版 日本国語大辞典 「刺刺」の意味・読み・例文・類語

とげとげ‐し・い【刺刺】

〘形口〙 とげとげし 〘形シク〙
① とげ立っている。とげ立ってちくちくとささるようである。
青年(1910‐11)〈森鴎外二三「器械刈にした頭の、筋太な、とげとげしい髪には」
口調・目つきなどが、荒々しい、意地悪そうである。かどだっている。険を含んでいる。
※別れ霜(1892)〈樋口一葉〉四「替らぬ心の私しこそ君様の妻なるものを何(なに)とげとげしい他人あしらひ」
とげとげし‐げ
〘形動〙
とげとげし‐さ
〘名〙

とげ‐とげ【刺刺】

[1] 〘副〙 (「と」を伴っても用いる) とげとげしいさま。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「非道(ひど)く癯(やつ)れてゐる故(せゐ)か顔の造作がとげとげしてゐて」
[2] 〘形動〙 (一)に同じ。
※半チョッパリ(1971)〈李恢成〉一「それまで美しく見えた日本列島が〈略〉とげとげの荊棘に変ってきた」

いら‐いら【刺刺】

〘名〙 植物いらくさ(刺草)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

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デジタル大辞泉 「刺刺」の意味・読み・例文・類語

とげ‐とげ【刺】

[副](スル)とげとげしいさま。とげがあって、親しみにくいさま。「刺刺した顔つき」
[類語]けんけんつっけんどん意地悪邪慳つんけんつんつん険しい素気無すげなそっけないつれないよそよそしいにべないけんもほろろ冷たい気がない・取り付く島も無い・ぎすぎすぶっきらぼうとげとげしい

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普及版 字通 「刺刺」の読み・字形・画数・意味

【刺刺】しし

多言

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