前庭(読み)ゼンテイ

デジタル大辞泉 「前庭」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐てい【前庭】

家の前にある庭。まえにわ。⇔後庭
内耳骨迷路で、蝸牛殻かぎゅうかくと骨三半規管との間に位置する部分
[類語](1庭園ガーデン名園林泉庭先外庭内庭中庭坪庭前庭まえにわ裏庭石庭箱庭御苑神苑内苑外苑花園梅園花壇前栽築山

まえ‐にわ〔まへ‐〕【前庭】

ぜんてい(前庭)1

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精選版 日本国語大辞典 「前庭」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐てい【前庭】

〘名〙
① 家の前にある庭。まえにわ。にわさき。また、前方の広い場所。
経国集(827)一一・早春観打毬〈嵯峨天皇〉「芳春烟景早朝晴、使客乗時出前庭
読本・椿説弓張月(1807‐11)拾遺「兼友祝ひ申して、前庭(ゼンテイ)にしてこれを焼けり」 〔曹植‐棄婦詩〕
② 解剖学などで、ある部位の前部にある平らな部分。
③ 内耳にある骨性迷路のうち、蝸牛殻(かぎゅうかく)と半規官との間の部分。およびその中に収められている前庭器官。〔医語類聚(1872)〕

まえ‐にわ まへには【前庭】

〘名〙 家の前にある庭。建物の前にある広場ぜんてい
※金(1926)〈宮嶋資夫〉三「表門から玄関まで、見馴れた植込のある前庭(マヘニハ)に入ったとき」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「前庭」の意味・わかりやすい解説

前庭
ぜんてい
vestibule

内耳の骨迷路における空間の一つで,蝸牛と骨半規管の間にあり,卵形嚢球形嚢がある。狭義にはこの2つを前庭という。前庭の外壁には前庭窓があって,ここにアブミ骨底がはまっている。球形嚢と卵形嚢には,それぞれ有毛細胞を有する平衡斑と呼ばれる感覚上皮部があり,その上の耳石が,重力その他の頭部の運動により有毛細胞に影響を及ぼすことで,平衡感覚が生じると考えられる。

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普及版 字通 「前庭」の読み・字形・画数・意味

【前庭】ぜんてい

前栽。

字通「前」の項目を見る

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リフォーム用語集 「前庭」の解説

前庭

門などの入口から建物玄関までの間に造園される庭のこと。

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世界大百科事典(旧版)内の前庭の言及

【三半規管】より

…耳のいちばん奥にある内耳の一部を形成している三つの管状器官。内耳には音を感ずる蝸牛,身体の平衡感覚に関係する前庭・三半規管がある。前庭vestibuleが直線加速度・重力・遠心力などを感受するのに対し,三半規管は回転加速度刺激を感受している。…

【耳】より

…内耳の実質をなすのは〈迷路〉と呼ばれる複雑な囊状の構造で,これは動物のグループによってかなり異なるが,一般的には〈卵形囊〉とそれに付属した半円形の管である〈半規管〉,および〈球形囊〉とそれから伸びた〈蝸牛(かぎゆう)管〉という4部の中空の小囊から成る(ただし下等脊椎動物は蝸牛管をもたない)。卵形囊と球形囊は内耳の中心部をなし,これらをあわせて〈前庭〉という。半規管は平衡覚,蝸牛管は聴覚を分担する。…

※「前庭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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