加唐島(読み)カカラジマ

デジタル大辞泉 「加唐島」の意味・読み・例文・類語

かから‐じま【加唐島】

佐賀県北西部、壱岐いき水道にある南北に細長い島。唐津市に属する。東松浦半島北西端の波戸はど沖合約3.5キロメートルに位置する。面積2.8平方キロメートル、最高点123メートル。台地状の島で、北岸には玄武岩柱状節理が見られる。ツバキ多く自生し、ツバキ油を産するため「椿の島」として知られる。玄海げんかい国定公園一部

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「加唐島」の意味・わかりやすい解説

加唐島
かからじま

佐賀県北西部、壱岐水道(いきすいどう)にある島。唐津市(からつし)に属する。東松浦半島北西端の波戸岬(はどみさき)沖合い約3.5キロメートルにある。面積2.84平方キロメートル、最高点標高123メートル。西半は粗面岩類、東半は玄武岩類からなる台地状の島で、水田はない。周囲には断崖(だんがい)が多く、玄武岩のみごとな柱状節理もみられて、玄海国定公園(げんかいこくていこうえん)の一部をなす。断崖のない南端緩斜面には漁業中心の集落が分布し、その前面に人工の漁港がある。関係の深い呼子(よぶこ)港との間に定期便が通う。また、北部に大泊(おおどまり)漁港がある。漁業はイカ、ブリなどの一本釣りが主体。イワシ、タコ、テングサなども水揚げする。畑作ダイコンニンニク、いも類などが中心。北部にはツバキが多く自生し、「椿の島」として知られる。ツバキの実は特産。古来、朝鮮方面との交通ルートにあったので、百済(くだら)の武寧王(ぶねいおう)誕生や、新羅(しらぎ)遠征の神功皇后(じんぐうこうごう)などにまつわる伝説をもつ。人口191(2009)。

[川崎 茂]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「加唐島」の意味・わかりやすい解説

加唐島
かからしま

佐賀県北部,東松浦半島北方の小島唐津市に属する。漁業と畑作の島で,キリスト教徒が多く,教会修道院がある。先史遺跡があり,景勝の地で玄海国定公園に属する。呼子港から定期船が就航。面積 2.81km2。人口 217 (2000) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android