勿体・物体(読み)もったい

精選版 日本国語大辞典 「勿体・物体」の意味・読み・例文・類語

もっ‐たい【勿体・物体】

〘名〙
有様、態度がいかにもものものしいこと。また、そのような有様、態度。もってい。
※東京教育大本下学集(室町中)「勿躰 モッタイ 躰体體皆同字也 勿無也 勿躰二字即無正躰義也」
※仮名草子・元の木阿彌(1680)上「道々にてのもったいは、ゑもいわれぬぜのじにて」
② 人の態度や品格。また、物の品位風采風格
※評判記・剥野老(1662)松本左善「めんていおほやう也心だてさへたり勿躰(モッタイ)よし」
[語誌]「勿体ない」が中世から見られるのに対して、「勿体」単独の例は近世になってから現われる。①の挙例「下学集」に「勿体」が見出し語として見えるが、内容的には「勿体ない」を扱ったものである。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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