匂付(俳諧)(読み)においづけ

世界大百科事典(旧版)内の匂付(俳諧)の言及

【俳諧】より

…また1人で詠むのを〈独吟(どくぎん)〉,2人で詠むのを〈両吟〉,3人以上の場合はそれぞれその数をとって〈三吟〉〈四吟〉などといった。付け方としては,貞門では詞の縁によって付ける詞付(ことばづけ)(物付)が,談林では前句全体の意味に応じて付ける心付(こころづけ)(意味付)が愛好され,蕉風では前句の余情と付句の余情が匂い合うような,いわゆる匂付(においづけ)が理想とされた(付合(つけあい))。俳文は芭蕉の《幻住庵記》や《おくのほそ道》,横井也有の《鶉衣(うずらごろも)》などがその代表とされている。…

【連句】より

…そのため一貫した筋や主題の展開はありえない。付ける手法には,言葉の連想による物付(ものづけ),意味の展開による心付(こころづけ),余情の映発による匂付(においづけ)の3段階があり,後者ほど高級とされた。歌仙付合【白石 悌三】。…

※「匂付(俳諧)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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