北畠八穂(読み)キタバタケヤホ

デジタル大辞泉 「北畠八穂」の意味・読み・例文・類語

きたばたけ‐やほ【北畠八穂】

[1903~1982]小説家・児童文学者。青森の生まれ。本名、美代。作家深田久弥結婚したが、のち離婚方言を駆使した郷土色豊かな作品を描く。「鬼を飼うゴロ」で野間児童文芸賞受賞。他に「十二歳の半年」、小説もう一つの光を」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北畠八穂」の意味・わかりやすい解説

北畠八穂
きたばたけやほ
(1903―1982)

小説家、児童文学者。青森市生まれ。実践専門学校国文科中退。17歳で『主婦之友』募集文に当選。作家深田久弥(きゅうや)と結婚したが、1945年(昭和20)離婚。49年10月『銀河創刊号に、戦災で家族を失い自分も半身不随になった少年が、明るく生きていく姿を描いた『十二歳半年』を発表。72年『鬼を飼ってる少年』で野間児童文芸賞受賞。方言を使った独特のリズミカル文体と、逆境なかでもけっして希望を失わない人生観が作品の魅力となっている。

[西田良子]

『『北畠八穂児童文学全集』全6巻(1974~76・講談社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「北畠八穂」の解説

北畠八穂 きたばたけ-やほ

1903-1982 昭和時代の小説家,児童文学作家。
明治36年10月5日生まれ。深田久弥(きゅうや)と結婚,のち離婚。カリエスとたたかいながら,生地青森県の郷土色ゆたかな作品をうみだす。昭和47年「鬼を飼うゴロ」で野間児童文芸賞,産経児童出版文化賞大賞。小説集に「もう一つの光を」がある。昭和57年3月18日死去。78歳。実践女学校専門学部中退。本名は美代。

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