区裁判所(読み)くさいばんしょ

精選版 日本国語大辞典 「区裁判所」の意味・読み・例文・類語

く‐さいばんしょ【区裁判所】

〘名〙 旧制裁判所構成法での最下級裁判所判事一名裁判を行なった。現在の地方裁判所簡易裁判所との中間にあたる。昭和二二年(一九四七廃止。〔改訂増補哲学字彙(1884)〕

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百科事典マイペディア 「区裁判所」の意味・わかりやすい解説

区裁判所【くさいばんしょ】

1872年司法職務定制により設置された裁判所。1890年裁判所構成法中に規定が置かれている。当時の最下級の裁判所。形式的には今日の簡易裁判所に当たるが,区裁判所の多く事件は今日の地方裁判所に移された。

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世界大百科事典(旧版)内の区裁判所の言及

【簡易裁判所】より

… 簡易裁判所の創設は,第2次大戦後,新しい憲法体制の下において制定された裁判所法による。それ以前の裁判所構成法による日本の裁判所体系では,最下位の裁判所は区裁判所であったが,簡易裁判所はそれと連続するものとはいえない。新しい憲法の下で,犯罪の捜査に関し必ず裁判官の発する令状を要する,という原則が採用されたことから,各地に散在する警察署の司法警察職員の便宜を考え,1947年に簡易裁判所が創設された。…

【裁判所】より

…当初はフランスのしくみを採り入れ,やがて明治憲法制定のころになるとドイツのあり方にも強い影響を受けた制度がつくられた。明治憲法下では,通常裁判所として大審院,控訴院,地方裁判所,区裁判所が置かれていたほか,前記のように各種の特別裁判所が置かれていた。現行憲法になると最高裁判所がアメリカに範をとって設立されたほか,特別裁判所が廃止されるなどの改革がなされた。…

※「区裁判所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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