医療費通知(読み)いりょうひつうち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「医療費通知」の意味・わかりやすい解説

医療費通知
いりょうひつうち

健康保険組合等の保険者が保険医療機関から社会保険診療報酬支払基金を経て送られてきた診療報酬明細書 (レセプト) を,実際に医療機関にかかった患者である被保険者や被扶養者 (家族) あてに通知すること。 1978年に,財政状況の悪化に危機感を持った健康保険組合連合会が各健康保険組合に実施を呼びかけてから,医療費通知運動は本格化した。その後,政府管掌健康保険国民健康保険においても医療費通知が実施されるようになった。医療費通知は過剰診療や不正請求を保険者の側からチェックすることができると同時に,患者本人および医師に対しても医療にかかった費用を知らせることができ,コスト意識の喚起に役立つという機能を持っている。

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