十大関係論(読み)じゅうだいかんけいろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「十大関係論」の意味・わかりやすい解説

十大関係論
じゅうだいかんけいろん

毛沢東が 1956年4月 25日,中国共産党中央委員会政治局拡大会議で行なった講話。「十大関係について」とも訳されている。十大関係とは,(1) 重工業軽工業農業との関係,(2) 沿海工業と内陸工業との関係,(3) 経済建設と国防建設との関係,(4) 国家,生産単位,生産者個人の関係,(5) 中央と地方との関係,(6) 漢族少数民族との関係,(7) 党と党外との関係,(8) 革命反革命との関係,(9) 是と非との関係,(10) 中国と外国との関係をさす。毛沢東はこの講話のなかで,ソ連の経験,特にその誤りと失敗を教訓として,それと比較しながら中国の経験を総括した。また社会主義革命と社会主義建設における十大関係を 10種の矛盾であるとみて分析し,それらの矛盾を解決する方法を明示することを通じて,中国の状況に適合した社会主義建設基本思想を提起した。

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