十河一存(読み)そごうかずまさ

改訂新版 世界大百科事典 「十河一存」の意味・わかりやすい解説

十河一存 (そごうかずまさ)
生没年:?-1561(永禄4)

戦国時代の武将。左衛門尉,民部大夫などと称する。三好長慶の弟で讃岐十河(そごう)城主十河景滋の猶子となり,讃岐一国を支配。また長慶に従って畿内転戦,とくに1549年(天文18)の摂津江口の戦では功著しく,三好政長軍を粉砕して〈鬼十河〉の異名をとる。九条稙通(たねみち)の女を妻とした。長男の義継は長慶の猶子となって三好氏宗家を継ぎ,兄義賢の次子存保(まさやす)が十河家を継いだ。
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朝日日本歴史人物事典 「十河一存」の解説

十河一存

没年永禄4.3.18(1561.4.2)
生年:生年不詳
戦国時代の武将。三好元長の4男で長慶の弟。阿波板東郡勝瑞城(徳島県藍住町)に出生。長慶に従って諸所に転戦した。讃岐山田郡十河城(高松市)城主十河景滋の猶子となって十河氏を継ぎ,三好氏分国の讃岐を支配した。その驍勇ぶりは「鬼十河」として鳴り響き,天文18(1549)年6月の摂津江口の合戦では三好政長の軍を撃破,細川晴元政権を崩壊に導く。実子義継は長慶の養子となり三好宗家を継いだので,長慶の弟義賢の子存保を養子とした。<参考文献>今谷明『戦国三好一族』

(今谷明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「十河一存」の解説

十河一存 そごう-かずまさ

?-1561 戦国時代の武将。
三好(みよし)元長の4男。三好長慶の弟。讃岐(さぬき)(香川県)十河城主十河景滋(かげしげ)の養子となる。武勇で知られ鬼十河とよばれた。天文(てんぶん)18年兄長慶をたすけて管領(かんれい)細川晴元と摂津江口(大阪府)でたたかい,晴元側の三好政長を敗死させた。永禄(えいろく)4年3月18日死去。阿波(あわ)(徳島県)出身。初名は長正,のち之虎。通称は又四郎

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