十津川[村](読み)とつかわ

百科事典マイペディア 「十津川[村]」の意味・わかりやすい解説

十津川[村]【とつかわ】

奈良県南部,吉野郡の村。十津川流域を占める本州最大の村で,耕地は少なく山腹に散在する農家は林業を主とする。南北朝期には吉野朝の軍事・経済上の後背基地で,近世には五条代官所の管下にあった。南朝の遺臣と伝えられる十津川郷士幕末天誅(てんちゅう)組に参加,十津川の変を起こした。長い間隔絶村であったが,国道168号線が通じ,吉野熊野特定地域総合開発による林業資源・電源開発が進んでいる。2004年紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産条約の文化遺産リストに登録された(大峯奥駈道玉置神社)。672.38km2。4107人(2010)。
→関連項目奥吉野[発電所]

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