南北合意書(読み)なんぼくごういしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南北合意書」の意味・わかりやすい解説

南北合意書
なんぼくごういしょ

南北不可侵合意書」。韓国と北朝鮮の間に成立した,相互不可侵と協力関係をうたった合意書。正式には「南北間の和解と不可侵および交流・協力に関する合意書」という。 1991年 12月 13日の第5回南北首相会談で合意し,92年2月 19日の第6回会談で批准文書を交換して発行した。合意書では,南北の関係を国と国の関係ではなく,統一を志向する過程で形成される特殊な関係であると規定相手方体制を認め尊重すること,武器使用と武力侵略をしないこと,また資源の共同開発や経済交流,文化・芸術などの面での交流と協力,離散家族の自由往来をうたっている。さらに合意書の規定に従い,92年3月には政治軍事,交流・協力の3つの分科委員会が発足し,5月には南北連絡事務所が設置された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android