単位制高校(読み)たんいせいこうこう

百科事典マイペディア 「単位制高校」の意味・わかりやすい解説

単位制高校【たんいせいこうこう】

学年ごとに課程修了を認定する学年制による規制をはずし,単位の個別取得とその累積加算により卒業資格を認定(3年以上の在学で80単位以上取得)する高等学校特色として,入学時期・授業時間帯の多様化,既得単位の累積加算認定,科目履修生の受け入れ等がある。生涯学習生涯教育)の観点から高校中退者や社会人に高等学校教育の機会の確保を図るために,定時制および通信制課程の特別な形態の高等学校として提言され,1988年4月から導入,1993年には全日制にも設置された。
→関連項目単位制

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「単位制高校」の意味・わかりやすい解説

単位制高校
たんいせいこうこう

教科・科目の単位の累積加算で卒業資格を得る新タイプの高校。1985年(昭和60)6月、臨教審第一次答申で設置が打ち出され、86年に文部省(現文部科学省)が本格的な検討機関を設けた。学年の指定がないだけでなく、通学する時間も選択できる。そうした意味で単位制高校は生徒自主性を尊重している。ただし生徒が易きに流れると高校卒のレベルを確保できない不安も残る。1993年(平成5)に制度化され、同年4月には福島県いわき市に全国で初めての全日制単位制高校が開校した。

[深谷昌志]

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