博物(読み)ハクブツ

デジタル大辞泉 「博物」の意味・読み・例文・類語

はく‐ぶつ【博物】

広範囲に物を知っていること。ものしり。
博物学」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「博物」の意味・読み・例文・類語

はく‐ぶつ【博物】

〘名〙 (「博」は、見聞がひろいの意)
① ひろく物事を知っていること。物知り
※本朝文粋(1060頃)三・論運命〈大江朝綱〉「揚執戟之博物奇才。長疲下位」 〔春秋左伝‐昭公元年〕
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「博虫課は、農事博物のことを掌り」
③ 明治、大正、昭和初期までの小学校、中学校の動植物鉱物を内容とする教科の名称。

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普及版 字通 「博物」の読み・字形・画数・意味

【博物】はくぶつ

ものしり。〔史記、呉太伯世家論賛〕陵の季子仁心義窮り無く、を見て濁を知る。嗚呼(ああ)、何ぞ其れ物の君子なるや。

字通「博」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の博物の言及

【理科教育】より

…しかし,その後自由民権運動をおそれた政府は,欧米諸国にもならって小学校の重点を科学よりも儒教道徳におくようになった。そこで科学関係教科は漸次縮小させられて,86年には従来の博物,物理,化学,生理にかわって理科という教科が設けられたのである。欧米諸国では〈小学校はおもに下層階級の子弟だけを教える所〉とする伝統があって,自然の事物についての教育もしばしば〈創造主の偉大さ〉を教える宗教教育の性格が強く,科学的な合理主義を教えるものとはなっていなかった。…

※「博物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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