厳格様式(読み)げんかくようしき(英語表記)Strenger stil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「厳格様式」の意味・わかりやすい解説

厳格様式
げんかくようしき
Strenger stil

美術様式。ギリシア美術史における古典前期,前 500~450年頃,アルカイック期とパルテノンの時代とを結ぶ時期,すなわち初期クラシック期の美術様式をさす。主としてドイツの古典考古学者によって用いられた言葉。代表的な作例は,アクロポリス美術館蔵の『金髪少年』 (前 480頃) ,『沈思アテナ』 (前 450以前) ,『デルフォイ御者』,オリンピアの『ゼウス神殿破風彫刻群』『アルテミシオンポセイドン』など。

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世界大百科事典(旧版)内の厳格様式の言及

【ギリシア美術】より

…またすべての彫刻に共通するアルカイク・スマイルは,当時の芸術家が彫刻に生き生きとした人間的感情を与えようとする努力のあらわれであろう(図1)。アルカイク美術
[厳格様式時代(前500‐前450)]
 ペルシア戦争による緊張した時代を背景に,クラシックにおけるギリシア美術の完成を準備する段階に入った時代をいう。彫刻の顔からはアルカイク・スマイルが消え,像の表情は厳しく,ときには沈鬱(ちんうつ)にさえなる。…

※「厳格様式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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