古今亭志ん朝(3世)(読み)ここんていしんちょう[さんせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古今亭志ん朝(3世)」の意味・わかりやすい解説

古今亭志ん朝(3世)
ここんていしんちょう[さんせい]

[生]1938.3.10. 東京
[没]2001.10.1. 東京
落語家。本名美濃部強次。5世古今亭志ん生の二男。兄は 10世金原亭馬生。獨協学園高校卒業。1957年父に入門,古今亭朝太となる。1959年二つ目に昇進。1962年真打ちに昇進し,3世古今亭志ん朝を襲名生粋の落語家として若い頃から注目を集める。テレビ番組『サンデー志ん朝』(フジテレビジョン系)をはじめテレビやラジオで活躍。1969年 5世春風亭柳朝との二人会『二朝会』を開催。1972年芸術選奨文部大臣新人賞受賞。落語のみならず,テレビ時代劇『鬼平犯科帳』(NET,今日のテレビ朝日系)の木村忠吾役や,三木のり平の舞台公演などにも多数出演,1975年には芸術座公演『たぬき』で山田五十鈴と競演するなど俳優としても活躍。芸風は粋で快活,軽快なべらんめえ調が魅力で気品もあり,多くのファンを魅了した。得意ネタは『大工調べ』『愛宕山』『火焔太鼓』『お化け長屋』『居残り佐平次』『幾代餅』など多数。寄席では『強情灸』『粗忽長屋』などのほか,『男の勲章』と題した漫談をやることもあった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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