古今雛(読み)こきんびな

精選版 日本国語大辞典 「古今雛」の意味・読み・例文・類語

こきん‐びな【古今雛】

〘名〙 ひな人形の一種江戸後期、江戸の人形師原舟月が創始したもので、古代びなの形を当時の様式と折衷させたもの。玉眼をはめた点に特徴があり、後のひな人形の主な様式となった。古今。こきんひいな。《季・春》
咄本即席料理(1793か)「秋月細工の古今ひな装束」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「古今雛」の意味・読み・例文・類語

こきん‐びな【古今×雛】

安永(1772~1781)のころ、江戸の人形師原舟月が創始した雛人形。古代雛に当世ふうの新意匠を加えたもので、目に玉眼を用いたのが特徴。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の古今雛の言及

【雛人形】より

…紙製の立雛は,男雛が烏帽子に小袖,袴,女雛は小袖に細幅の帯姿で熨斗(のし)形をしている室町風俗を写したものであったが,内裏雛が流行してくると紙雛はしだいに添えものとなり,内裏雛に首座を譲った。内裏雛は寛永雛,享保雛,次郎左衛門雛,有職(ゆうそく)雛,古今(こきん)雛など美術工芸的にも優れた作品が続出した。江戸幕府はその華美に対してしばしば製作の禁令をだした。…

※「古今雛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android