古処山城(読み)こしょさんじょう

日本の城がわかる事典 「古処山城」の解説

こしょさんじょう【古処山城】

福岡県朝倉市野鳥にあった城で、1203年(建仁3)、秋月氏の先祖である原田種雄(たねお)が築城し、秋月氏の本拠地となった。1557年(弘治3)、大友氏による猛攻により陥落し、城主秋月文種(ふみたね)は自害、次男秋月種実は毛利元就(もうりもとなり)のもとへ落ち延びた。その後は大友氏が城を守っていたが、数年後に秋月種実は城を取り戻し、12郡36万石を治める大名となり、最盛期を迎える。1587年(天正15)、豊臣秀吉による九州征伐に敗れ、秋月氏は日向(ひゅうが)国高鍋3万石に移され廃城。1623年(元和9)には黒田氏が秋月5万石を所領し、古処山城の麓に秋月陣屋を築いた。甘木鉄道甘木駅から秋月行バス20分で郷土館入口下車、徒歩5分。

出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の古処山城の言及

【古処山】より

…樹齢500年以上のツゲの原始林(特天)がある。中世には秋月氏が古処山城を築き,修験道の道場としても栄えた。南西麓に旧城下町秋月(甘木市)がある。…

※「古処山城」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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