古清水(読み)こきよみず

精選版 日本国語大辞典 「古清水」の意味・読み・例文・類語

こ‐きよみず ‥きよみづ【古清水】

〘名〙 京都古陶江戸時代明暦一六五五‐五八)ごろの京焼の名工野々村仁清(にんせい)以後のもので、寛政一七八九‐一八〇一)期の奥田穎川以前のもの。仁清の優雅な日本風の色絵陶にならった粟田口岩倉音羽などの京焼をいう。

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世界大百科事典(旧版)内の古清水の言及

【京焼】より

…仁清は1656‐57年(明暦2‐3)ごろから本格的な色絵陶器を焼造した。その典雅で純日本的な意匠と作風の陶胎色絵は,粟田口,御菩薩池(みぞろがいけ),音羽,清水,八坂,清閑寺など東山山麓の諸窯にも影響を及ぼし,後世〈古清水(こきよみず)〉と総称される色絵陶器が量産され,その結果,京焼を色絵陶器とするイメージが形成された。一方,1699年(元禄12)仁清の陶法を伝授され洛西鳴滝の泉山に窯を開いた尾形深省(尾形乾山)は,兄光琳の絵付や意匠になる雅陶を製作し,〈乾山(けんざん)焼〉として広く知られた。…

※「古清水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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