古言・古語(読み)ふること

精選版 日本国語大辞典 「古言・古語」の意味・読み・例文・類語

ふる‐こと【古言・古語】

〘名〙 (後世は「ふるごと」とも)
① 昔のことば。古くから伝えられていることば。古語
書紀(720)敏達一〇年閏二月(北野本訓)「子々孫々〈古語(フルコト)に云はく、生児八十綿連(うみのこのやそつつき)という〉」
② 古い言い伝え。古伝承。
※水戸本丙日本紀私記(1678)神武「古語〈不留古止(フルコト)〉」
③ 昔の人の作った詩歌。古歌。
古今(905‐914)雑体・一〇〇三「くれたけの 世々のふるごと なかりせば いかほのぬまの いかにして おもふこころを のばへまし〈壬生忠岑〉」
④ 昔からある物語書。古くからある史書
源氏(1001‐14頃)蛍「さて、かかるふる事の中に、まろがやうに、実法(しほう)なる痴れ者の物語はありや」
⑤ 昔の事を話すこと。思い出話をすること。また、その話。
※源氏(1001‐14頃)朝顔「例の、御物語きこえ給ふに、ふることどもの、そこはかとなき、うちはじめ、聞えつくし給へど」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android