古郡孫大夫(読み)ふるこおり・まごだゆう

朝日日本歴史人物事典 「古郡孫大夫」の解説

古郡孫大夫

没年:寛文4.閏5.22(1664.7.15)
生年:慶長4(1599)
江戸前期の幕府代官。駿河代官のひとりで加嶋代官と呼ばれた。幼名は大三郎,諱 は重政。孫大夫重高の子。駿河国富士郡中里村(富士市)に生まれ,はじめ徳川忠長に仕え100俵を給せられた。のち富士川下流域の治水,新田開発に取り組み,寛永17(1640)年より自力で加嶋新田の開発に着手,19年に検地をうけ1100石余の新田が成立,「物成十分一」(年貢米の10分の1)が与えられた。開発事業は養子文右衛門重年にも引き継がれて,延宝2(1674)年には富士川左岸の 雁堤 が完成,6500石余の新田が生まれた。

(関根省治)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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