古都メクネス(読み)ことメクネス

世界遺産詳解 「古都メクネス」の解説

ことメクネス【古都メクネス】

1996年に登録された世界遺産(文化遺産)で、モロッコの中北部メクネス州にある。メクネスは、9世紀に軍事拠点として建設され、17世紀後半のスルタンムーレイ・イスマーイールの時代に繁栄した。1672年にアラウィー朝のスルタンとなったイスマーイールはメクネスに都を置き、50年余に及ぶ長い統治時代に次々と巨大な城壁、壮大な門、穀物倉庫などを造った。西洋諸国とも積極的に交流したイスマーイールは、フランスのルイ14世に傾倒し、ベルサイユ宮殿をとても好んだ。イスマーイールの死後、メクネスは衰退し、歴史の舞台はマラケシフェスへと移っていく。町に残るマグレブの都市建築様式、すなわち、ヨーロッパとイスラムの様式を融合させたスペイン・ムーアスタイルの建築物群には、17世紀の町の繁栄が偲ばれる。このような魅力が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はHistoric City of Meknes

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

百科事典マイペディア 「古都メクネス」の意味・わかりやすい解説

古都メクネス【ことメクネス】

メクネス

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android