可内(読み)べくない

精選版 日本国語大辞典 「可内」の意味・読み・例文・類語

べく‐ない【可内】

〘名〙 (「可(べく)」の字は、手紙文などで「可行候(ゆくべくそうろう)」のように必ず上におかれるが、それを打消の「ない」で否定して、下に付くの意。擬人名化して「内」を当てた) 江戸時代武家下男通称可助
浄瑠璃祇園女御九重錦(1760)四「草履取には可介可内(ベクナイ)出来助出来平」

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デジタル大辞泉 「可内」の意味・読み・例文・類語

べく‐ない【可内】

《「べく」の字は、もと手紙文などで「可行候ゆくべくそうろう」のように必ず上に置くが、それを「ない」で否定して、下に付くの意。人名になぞらえて「内」を当てた》江戸時代、武家の下男の通称。

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