史料館(読み)しりょうかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「史料館」の意味・わかりやすい解説

史料館
しりょうかん

文部省大学学術局所管の日本史関係資料の収集,保存を目的として設けられた機関。第2次世界大戦後散逸の危険にさらされた近世近代の文書記録類を学術史料として収集,保存,整理するため,1949年旧三井文庫跡 (現在の東京都品川区豊町) に設置された。全国各地から村方文書,商家文書,地主文書,旧戸長役場文書などの庶民史料をはじめとして,蜂須賀家,真田家,雲州松平家,津軽家などの大名文書や旗本文書,県庁文書などを収集し,その分類,整理にあたっている。 62年旧民族学博物館および日本実業史博物館の民具類を引継いだ。 72年国文学研究資料館の一部として改組され,研究所としての陣容を整えた。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「史料館」の解説

史料館
しりょうかん

主として近世史料に関する調査研究・整理・閲覧サービスを行っている施設で,国文学研究資料館の一部門。2004年(平成16)に大学共同利用機関法人となったのにともない,史料館は国文学研究資料館のアーカイブス研究系(のち研究部)となった。通称国立史料館。東京都立川市。1951年(昭和26)に設置された文部省史料館前身とする。50万点を超える所蔵史料のなかには,「信州松代真田家文書」「越後国佐藤家文書」など,武家・町方・村方の各文書群を含み,その後のマイクロフィルムによる収集分をあわせると,その分布は全国に及んでいる。近年,文書館学の研修にも力をいれている。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「史料館」の意味・わかりやすい解説

史料館
しりょうかん

国立史料館

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