各務原(読み)カカミガハラ

デジタル大辞泉 「各務原」の意味・読み・例文・類語

かかみがはら【各務原】

岐阜県南部の市。木曽川北岸にある。航空機などの工業が盛ん。かがみがはら。人口14.6万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「各務原」の意味・読み・例文・類語

かかみがはら【各務原】

[一] 岐阜県の南部、木曾川の北岸にある地名東部鵜沼中山道の旧宿場町。航空機、機械繊維工業発達。航空自衛隊岐阜基地がある。昭和三八年(一九六三市制
[二] 岐阜県の南部、木曾川北岸一帯の洪積台地。強酸性の腐植土がある。各務野(かかみの)鏡野

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改訂新版 世界大百科事典 「各務原」の意味・わかりやすい解説

各務原[市] (かかみがはら)

岐阜県南部の市。2004年11月旧各務原市が西に接する川島(かわしま)町を編入して成立した。人口14万5604(2010)。

各務原市中北部の旧市。木曾川北岸にある。1963年那加,蘇原,稲羽,鵜沼の4町が合体して市制。人口13万1991(2000)。市の中央部は各務原台地と呼ぶ洪積台地で,その西および南は沖積平野である。台地は黒ボクと呼ばれる保水力のある土壌でおおわれ,明治初期まではその大半が原野であった。砲兵演習場が明治初年,陸軍飛行場が大正初年に開設され,川崎造船各務原飛行機製作所が昭和初期に建設され,名鉄各務原線(1927),高山本線(1935)の開通とあいまって軍事基地となった。第2次世界大戦後,紡績大工場が台地上や木曾川河岸に進出し,稲羽地区の地場産業である零細な機業も復興した。戦前からあった飛行機,自動車などの輸送機械器具工業がきわだって発展し,金属工業団地が造成されて金属機械器具工業も発達するなど,工業の発展がめざましい。近年には岐阜市,名古屋市のベッドタウンとして台地および丘陵地の住宅地化が進み,人口の急激な増加をみている。東海北陸自動車道の岐阜各務原インターチェンジがある。
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各務原市南西部の旧町。愛知県に接する。旧羽島郡所属。人口9774(2000)。木曾川のつくる犬山扇状地の扇央部に位置し,周囲を木曾川に囲まれた中州上にある。国の治水工事が実施されるまでは洪水のたびに遊水池となり,水との闘いが町の歴史であった。現在,町の周りはコンクリートの高い堤防が張りめぐらされ,3本の橋で愛知県側と,1本の橋で岐阜県側と結ばれる。洪水と砂礫(されき)土壌のため農業には適さない。かつては養蚕が盛んであったため地場産業として撚糸・織物業が発達した。現在,繊維と製薬を中心とする製造業が基幹産業で,特に製造品出荷額に占める製薬の割合が大きい。日本で唯一の総合的な内藤記念くすり博物館がある。繊維工業の発展上,古くから愛知県の一宮市との結びつきが強い。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「各務原」の意味・わかりやすい解説

各務原
かかみがはら

岐阜県南部,各務原市の木曾川北岸の洪積台地。東西約 9km,南北約 2km,西から東に傾斜する。表土が「黒ボク」と呼ぶ強酸性の腐植土で,水利の便が悪く明治の中頃までは山林原野であった。明治末期頃から開拓が行われ,陸軍飛行場,航空機工場の設立,高山本線などの鉄道の開通をみるにいたり,市街地が形成された。

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