吉田栄三(1世)(読み)よしだえいざ[いっせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「吉田栄三(1世)」の意味・わかりやすい解説

吉田栄三(1世)
よしだえいざ[いっせい]

[生]明治3(1872).4.29. 大阪
[没]1945.12.9. 奈良
人形遣い。本名柳本栄次郎。 1883年大阪沢の席で初舞台。初名吉田光栄。 92年栄三と改名。 1927年文楽座座頭となる。近代人形遣いの代表的名人。定まった師匠をもたず,1世吉田玉造,1世桐竹紋十郎など,先輩名人の間で修業。女方,二枚目本領としたが,座頭襲任以後は立役にまわった。気品高く,知的で重厚な芸風当り役は『伊賀越道中双六』の重兵衛,『菅原伝授手習鑑』の菅丞相,『加賀見山旧錦絵』の尾上など。

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