同期検定器(読み)どうきけんていき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「同期検定器」の意味・わかりやすい解説

同期検定器
どうきけんていき

二つの交流回路の周波数位相が一致すなわち同期しているかどうかを検出する装置。二つの交流回路を並列する場合は、同期検定器を用いて、両回路の電圧および周波数をほぼ一致させ、電圧の位相の一致点で遮断器が投入されるように指令を与える必要がある。同期状態で遮断器を投入し並列すれば、両回路間には電流が流れないので問題ないが、位相が一致していない場合には、過大な電流が流れ、機器に悪影響を及ぼしたり、場合によっては大きな事故に発展するおそれもある。同期検定器の種類としては、同期検定灯や、固定コイルと可動コイル間の力を利用して、指針によって同期状態を示す同期検定器がある。一般に発電所や変電所では指針型の同期検定器を設置している。

[内田直之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「同期検定器」の意味・わかりやすい解説

同期検定器
どうきけんていき
synchroscope

交流発電機の並行運転などのとき,両発電機の周波数と位相が一致しているかどうかを調べるのに用いる。実験室用には,3個の電球を用いた同期検定灯が用いられる。3個の電球の点滅状況で,両発電機が同期しているかどうかを知る。また,力率計同一原理を用いた指針によって同期状態を示す同期検定器がある。

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