名護(読み)ナゴ

デジタル大辞泉 「名護」の意味・読み・例文・類語

なご【名護】

沖縄県沖縄島中北部の市。名護湾に臨み、名護七曲りとよばれる海岸屈曲が多い。製糖業などが行われる。人口6.0万(2010)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「名護」の意味・読み・例文・類語

なご【名護】

沖縄県沖縄島北部の地名西側東シナ海に、東側太平洋に面する。かつてクジラ・イルカ漁の基地。海岸の景勝、ひんぷんガジュマル(国天然記念物)、名護城(なんぐすく)跡の桜で知られる。昭和四五年(一九七〇市制

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「名護」の意味・わかりやすい解説

名護[市] (なご)

沖縄県,沖縄島(本島)中部にあり,1970年名護町と屋部(やぶ),羽地(はねじ),屋我地(やがじ),久志(くし)の4村が合体,市制。人口6万0231(2010)。市域は本部(もとぶ)半島基部から太平洋岸まで広がり,半島基部北側の羽地内海をへだてて浮かぶ屋我地島(面積7.7km2)を含む。東部には多野岳(385m),名護岳(345m)などの国頭(くにがみ)山地があり,北西部に八重岳(453m),嘉津宇(かつう)岳などがあって,山林が市域の半分以上を占める。半島基部南側の名護湾にのぞむ旧名護町を中心に発展した広域都市で,市街地は古くから〈山原(やんばる)〉とよばれる国頭地方の行政・経済・交通の中枢の地として発達し,国道58号,329号,449号線が通じる。沖縄自動車道の許田(きよだ)インターチェンジがある。古くは米どころであったが,現在は平地サトウキビ,野菜,花卉,山地でパイナップル,かんきつ類などが栽培され,羽地を中心に養豚,養鶏が盛んである。漁業は名護漁港および羽地内海の仲尾次(なかおし)漁港を中心に近海漁業などが行われる。またセメント,ビール,製糖,パイナップルなどの工場が立地する。海岸は沖縄海岸国定公園に指定され,とくに名護湾に突出する部瀬名岬(ぶせなざき)には海中展望塔があり,海中公園地区となっている。1994年に名桜大学が開設され,沖縄島北部の文化と教育の核として期待されている。市街地東方,名護湾を望む丘上にある名護城は,14世紀ころ今帰仁(なきじん)城主の弟が名護按司(あじ)として封じられたのに始まるといい,城跡は1月末から咲く緋寒(ひかん)桜の名所として知られ,また数久田(すくた)川上流には高さ30mの轟ノ滝がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android