デジタル大辞泉
「吐出」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
はき‐だ・す【吐出】
〘他サ五(四)〙
① 口または胃の中にある物をはいて外へ出す。ほき出す。
※日本書紀桃源抄(15C後)「
此様に口よりはきたすものを我にくれたぞ」
② 内から外へ出す。比喩的にもいう。
※
浄瑠璃・唐船噺今国性爺(1722)下「雲を呑みこむ大ふく池、月をはき出す月巫山」
③ 心の中にあることを全部しゃべる。また、
ことばに出す。
※浄瑠璃・源平武将論(1662)四「
われをたれとかおもひかくすいさんの、はき出すぞ」
④ 腹を立て、あるいは相手を軽蔑して乱暴にものを言う。多く「はき出すように」の形で用いる。はきすてる。
※内地雑居未来之夢(1886)〈
坪内逍遙〉八「同時に売払
(ハキダ)さんと争ふ程に」
⑥ 取引所の
仲買人が
呑玉(のみぎょく)を市場に建てる。〔取引所用語字彙(1917)〕
⑦ 吐き始める。
[
補注]用例中、漢字表記で、読みのついていないものは、「はきいだす」か「はきだす」か明らかではない。
ほき‐だ・す【吐出】
〘他サ五(四)〙 (「はきだす(吐出)」の変化した語) 口に含んでいるものを外に出す。ほきいだす。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦九(1759)信「さし向かひまづほうづきをほき出させ」
と‐しゅつ【吐出】
〘名〙 はきだすこと。〔文明本節用集(室町中)〕
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉二「湯に入りて之を吐出致候」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報