和田一真(読み)わだ・いっしん

朝日日本歴史人物事典 「和田一真」の解説

和田一真

没年:明治15.12.4(1882)
生年:文化11.11.10(1814.12.21)
幕末・明治前期の装剣金工家。馬場秀政の子。京都生まれ。初名を蒭之進,のちに政隆さらに大進と称した。号に月琴堂,眉山,幽斎,松子丈,天然花など。はじめ,後藤家の下職であった藤木久兵衛のもとで学んでいたが,その抜きんでた資質を刀剣商沢田忠兵衛に見いだされ,後藤一乗門下に入った。後年,一乗より一真の名を許された。高彫り,色絵象嵌などの彫金にすぐれたが,子は別業を営んだため1代で途絶えた。

(加島勝)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「和田一真」の解説

和田一真 わだ-いっしん

1814-1882 幕末-明治時代の装剣金工。
文化11年11月10日生まれ。はじめ後藤家下職の藤木久兵衛にまなび,のち後藤一乗の門人となる。高彫り,色絵象眼にすぐれた。明治15年12月4日死去。69歳。京都出身。本姓は馬場。名は政隆,政竜。別号に大進,月琴堂,幽斎,眉山など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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