から‐こ【唐子】
〘名〙
① 中国風の衣装や
髪形をしている子ども。
布袋(ほてい)和尚の傍で遊び戯れる子どもたちの様子を描く、「唐子遊びの絵」と言われるものなどに多く見られる。
※天理本狂言・
末広がり(室町末‐
近世初)「
春秋の花づくしをかいたり、又一方にはからこ、いづれもざれた絵などをかくをざれ絵」
※黄表紙・金々先生造化夢(1794)「唐児
(カラコ)の胴へ
練供養の
稚児(ちご)の首をすげたやうだ」
※合巻・
正本製(1815‐31)拾編「今では一寸の他所出にも、うしろ帯も三ツ銀杏、しのぶかからこか結びかみ、素人と見せる其中へ」
③ 幼児の髪形。①のように頭の上や左右に毛を一部残して剃る方法。近世、主に幼児に行なわれた。
※
雑俳・なには土産(1844)「ほめられて・撥で唐子
(カラコ)を撫下ろし」
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デジタル大辞泉
「唐子」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「唐子」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典(旧版)内の唐子の言及
【唐様】より
…古代では唐綾,唐糸,唐鏡などは唐からの伝来品またはその形式と技法を模して製作したものを指し,上等品の意味合いがこめられていた。唐歌(からうた)は漢詩のこと,唐子(からこ)は中国風俗をした幼児である。絵画,座敷飾にも唐様といわれるものがあった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」