精選版 日本国語大辞典 「嗾」の意味・読み・例文・類語 けし‐か・ける【嗾】 〘他カ下一〙 けしか・く 〘他カ下二〙① 犬などに声をかけて勢いづけさせ、相手に向かわせる。※虎明本狂言・犬山伏(室町末‐近世初)「犬ばうづにななつく、山ぶしのかたへけしかくる」※浮世草子・傾城禁短気(1711)二「犬をけしかけ、大屋根にとまる鳶烏に礫を打ち」② 相手をおだてたり、そそのかしたりして、自分につごうのいいように行動させる。扇動する。※俳諧・世話尽(1656)発句帖「犬蓼やけしかけられてもむ気瓜(きうり)」※蟹工船(1929)〈小林多喜二〉一「飛んでもないことをけしかけるものがあるとしたら、それこそ、取りも直さず日本帝国を売るものだ」 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報