四位少将(読み)しいのしょうしょう

精選版 日本国語大辞典 「四位少将」の意味・読み・例文・類語

しいのしょうしょう シヰのセウシャウ【四位少将】

[1] 〘名〙 四位(しい)の位でありながら正五位相当の近衛少将の官にある者。
※枕(10C終)一七一「頭の中将、頭の弁、権中将、四位の少将」
[2] 謡曲通小町(かよいこまち)」の古名。また、その主要人物である深草の少将のこと。
三道(1423)「恋の重荷 船橋 四位少将 大山府君 如(かくのごとき)砕動風

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デジタル大辞泉 「四位少将」の意味・読み・例文・類語

しい‐の‐しょうしょう〔シヰ‐セウシヤウ〕【四位少将】

正五位相当の近衛少将で、特に四位に進んだ者。名誉の地位とされた。

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世界大百科事典(旧版)内の四位少将の言及

【通小町】より

…世阿弥が部分的に手を加えている。シテは四位少将(しいのしようしよう)の霊。八瀬の里に住む僧(ワキ)の所に,毎日木の実や薪を届ける女(ツレ)がいる。…

【卒都婆小町】より

…そのうち小町の様子が変わり,自分で〈小町のもとに通おう〉と叫ぶ。それは四位少将(しいのしようしよう)の怨霊が乗り移ったのだった。少将は,むかし小町を慕って九十九夜通いつめながら,思いをとげずに死んだ恨みがあった。…

※「四位少将」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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