四壁(読み)シヘキ

デジタル大辞泉 「四壁」の意味・読み・例文・類語

し‐へき【四壁】

部屋四方を取り巻いているかべ
家の周りの囲い。また、家のまわりに植えてある立木や竹。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「四壁」の意味・読み・例文・類語

し‐へき【四壁】

〘名〙
① 部屋の四方のかべ。まわりのかべ。転じて、四方の壁だけで造作などのない粗末な家をいう。
霊異記(810‐824)上「其の室の裏(うら)の四壁穿(う)通り
太平記(14C後)一七「相如が四壁(ヘキ)風冷(すさまじう)して衣なきに堪ず」 〔韓非子‐十過〕
② 家のまわりの囲い。また、家のまわりに設けられた立木の類。
※太平記(14C後)一六「四壁(ヘキ)城郭に搆へて、上皇を警固し奉る由にて」
③ (中国のむかしの都市は城壁で囲まれていたところから) 四方の城壁。転じて、まち、まちなか。〔大業雑記〕

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普及版 字通 「四壁」の読み・字形・画数・意味

【四壁】しへき

四方の壁。壁だけの貧しい家。〔史記、司馬相如伝〕(卓)君、夜(に)げて相如に(はし)る。相如乃ち與(とも)に馳(は)せてに歸る。家居、徒(た)だ四壁立つのみ。

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世界大百科事典(旧版)内の四壁の言及

【屋敷林】より

…最近は農家の減少,生活様式の変化にともない,このような屋敷林は急速に減少しつつある。なお,これに関連するものとして,村民の家屋敷に接続して用材などに利用していた林で,居久根林(いぐねばやし),居懸り(いがかり),合壁山(ごうへきやま),四壁(しへき),家掛林,垣入(かいによ)などといわれたものがある。規模は屋敷まわりの小さいもので,自由に利用できたが,無断伐採禁止の留木指定があり,成木は登録されていて,藩の伐採許可を要するなどの制限があったという。…

※「四壁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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