四手(読み)よつで

精選版 日本国語大辞典 「四手」の意味・読み・例文・類語

よつ‐で【四手】

〘名〙
① 手が四つあること。また、そのもの。
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)一「座中眠を覚してあたりを見れば、天井より四つ手の女」
相撲で、両者が互いに右差しまたは左差しになり組み合うこと。また、その手をいう。この場合、まわしを引く、引かないは関係しない。四つ身。四番(よつつがい)。よつ。
※史料編纂所本人天眼目抄(1471‐73)八「四つ手にむずとくうたる答話だぞ」
立花生け花などの語。どのようなものか未詳
浄瑠璃・聖徳太子絵伝記(1717)真の立花「四つ手月の輪釘かくし六花六葉四花四葉、是定りの花の法度」
④ 細布(さいみ)などの布を、X字形に組み、背に当てて、両肩・両脇より四隅を胸に集め、紐で括った汗取り。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕
反物袱紗(ふくさ)あるいは新調の着物などを包むのに用いる厚紙。表面に美しい彩色、模様が施してある。文庫紙。
※人情本・祝風呂時雨傘(1838)八回「いそいそとして包紙の四(ヨ)つ手(デ)を開き」
※俳諧・物種集(1678)「四つ手にあけて落す龝風 海老さこや目にはさやかに見えねども〈直補〉」
洒落本・禁現大福帳(1755)五「兄分(ねんしゃ)の憐にて軽尻(からしり)の罾駕(ヨツデ)に取乗られ」
連理秘抄(1349)「四手 余情などはなくて、確かに切り組みたる様なるべし」

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デジタル大辞泉 「四手」の意味・読み・例文・類語

しで【四手/垂】

《動詞「し(垂)ず」の連用形から。「四手」は当て字
玉串たまぐし注連縄しめなわなどにつけて垂らす紙。古くは木綿ゆうを用いた。→〆の子
白熊はぐまの毛で作った払子ほっすに似たもの。槍の柄につけて槍印とする。
カバノキ科クマシデ属の落葉高木の総称イヌシデアカシデクマシデなど。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「四手」の解説

四手 (シデ)

植物バラ科の落葉高木,園芸植物ザイフリボクの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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