四方山(読み)よもやま

精選版 日本国語大辞典 「四方山」の意味・読み・例文・類語

よも‐やま【四方山】

〘名〙
[一] (「よもやも(四面八面)」の変化した語か)
諸方。あちこち。世間世上
神楽歌(9C後)採物・弓「〈本〉与毛也末(ヨモヤマ)の 守りに頼む 梓弓 神の宝に 今しつるかな」
② さまざま。雑多。いろいろ。たくさん。
大鏡(12C前)四「いかだのうへにつちをふせて、うゑきをおほし、よもやまの田をつくり」
[二] 四方にある山。四方の山々。
※類従本堀河百首(1105‐06頃)春「四方山の花の錦を縫ひにとやここらよるらん青柳の糸〈源師時〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「四方山」の意味・読み・例文・類語

よも‐やま【四方山】

《「よもやも(四方八方)」の音変化か》世間。また、世間のさまざまなこと。「四方山の話をする」
四方にある山。周囲の山々。
「―の茂きを見れば悲しくて鹿鳴きぬべき秋の夕暮れ」〈和泉式部集・上〉

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