四日市[市](読み)よっかいち

百科事典マイペディア 「四日市[市]」の意味・わかりやすい解説

四日市[市]【よっかいち】

三重県北部,伊勢平野北部にある市。1897年市制。伊勢湾に臨む中心市街は近世以降天領となり,市場町東海道宿場町として発達,港は1899年開港場となった。古くから食用油,万古焼の産で知られるが,近代的な紡織工業が発達,第2次大戦後は旧海軍燃料廠跡に全国で最初の石油化学コンビナートが建設され伊勢湾工業地域の中核となった。反面,〈四日市ぜんそく〉など大気汚染を初めとする公害激化をみた。公害訴訟は1992年原告の勝訴で終ったが,この間,この経験を生かして1990年国際環境技術移転研究センターが開設,公害防除と環境対策の技術,知識の国際的活用をめざしている。四日市港は1952年特定重要港湾に指定され,日本有数の輸入港となった。また商業地としても県下随一の発展をみている。関西本線,近鉄名古屋・湯の山・内部・八王子各線,三岐鉄道,東名阪自動車道が通じる。西部の山岳地は鈴鹿国定公園に属する。2005年2月三重郡町を編入。206.44km2。30万7766人(2010)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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