回転エネルギー(読み)カイテンエネルギー

化学辞典 第2版 「回転エネルギー」の解説

回転エネルギー
カイテンエネルギー
rotational energy

分子回転しているときのエネルギー.直線形分子の回転エネルギーEは,慣性能率Ib とすれば,量子力学によって次のように表される.

は波数単位で表してある.ℏはプランク定数の1/2π,cは光の速度,Jは回転の量子数で0または正の整数(J = 0,1,2,…)である.非直線形分子のときはJ以外の量子数が入ってくるが,対称こま分子では,

と表される.Ib と直角方向の慣性能率を Ia としたとき

ℏ/4πcIa
であり,Kはもう一つの量子数でK = 0,±1,±2,…,±Jの値をとることができる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「回転エネルギー」の意味・わかりやすい解説

回転エネルギー
かいてんエネルギー
rotational energy

回転する物体がもつ運動エネルギーで,角速度 ω で回転する物体が静止するまでに他に対してなす仕事 Iω2/2 に等しい。 I回転軸に関する物体の慣性モーメントである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android