図星(読み)ずぼし

精選版 日本国語大辞典 「図星」の意味・読み・例文・類語

ず‐ぼし ヅ‥【図星】

〘名〙
① 的の中心黒点
※江戸から東京へ(1922)〈矢田挿雲〉八「専ら的を狙っては矢を放ち、夫れが図星(ヅボシ)に中る途端にヒラリと弓を放して鳥渡(ちょっと)見得を切る」
② 見こんだところ。目あてのところ。思い設けた的。思うつぼ。急所
※俳諧・鷹筑波(1638)五「図星(ヅホシ)をやただして針を立ぬらん 唐土(たうど)へ舟ををし渡すなり〈還跡〉」
※付焼刃(1905)〈幸田露伴〉四「ソラ来た。愈々思ふ通りに事が運んで行くぞ。図星大中りだ」
指摘された通りであること。
※桐畑(1920)〈里見弴〉ワキ「ふん、ざまア見ろ。図星(ズボシ)だらう!」
※俳諧・広原海(1703)一「灸の伝・真っ更(さら)我は生き図法師」
[補注]「和英語林集成(再版)」には「Tsuboshini(ツボシニ) アタル」という例が見られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「図星」の意味・読み・例文・類語

ず‐ぼし〔ヅ‐〕【図星】

まとの中心の黒い点の意》
目当ての所。急所。「図星を突く」
人の指摘などが、まさにそのとおりであること。「君の言ったことは図星だ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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