国家発注制[ソビエト連邦](読み)こっかはっちゅうせい[ソビエトれんぽう]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

国家発注制[ソビエト連邦]
こっかはっちゅうせい[ソビエトれんぽう]

ソ連において国家が各企業に重要製品を割り当て発注することで,ゴスザカーズと呼ばれる。 1988年1月施行の国家企業法と同時に採用された制度で,各企業が勝手に生産を行なうとソ連経済全体のバランスがとれなくなるとして始められた。しかし国家発注が企業生産のほとんどを占めるため自由な生産活動を行なえず,実質的には従来の国家管理制度と変わりがない。また企業としても,資材不足の中では資材が確保されている国家発注に頼らざるをえない。こうした批判が集中した結果,88年7月に国家発注制に関する暫定規定が採択され,国家発注は大幅に縮小された。

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