国民議会[イラン](読み)こくみんぎかい[イラン](英語表記)Majlis-i Shūrā-i Millī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国民議会[イラン]」の意味・わかりやすい解説

国民議会[イラン]
こくみんぎかい[イラン]
Majlis-i Shūrā-i Millī

イラン立憲革命のさなかの 1906年8月5日,国王議会招集の勅令をもって同年 10月8日より開会された議会。しかし,専制派のクーデターが 08年6月 23日に起り,議会は砲撃され解散した。この間 06年 12月 30日に憲法が発布され,07年 10月8日憲法補則が発布された。立憲派のテヘラン占領後,第2議会が 09年開会し,議会は保守派と革新派に分れた。レザー・シャーの時代に議会は軍部独裁下に屈した。第 14,15議会はイランが米ソ冷戦に巻込まれて政治危機に立たされた。 51年3月 15日,議会は歴史的な石油国有化法を承認した。 60年8月,61年1月の2回の選挙を国王は無効と宣し,61年 11月改革宣言の勅令を布告し,63年9月選挙で国王指導体制が確立した。イラン革命後の新憲法では,定数 270名の一院政である。国民議会は議会を通過した法案が憲法とイスラムに違反していないか判定するために憲法監視評議会をおく。キリスト教徒,ユダヤ教徒,ゾロアスター教徒はそれぞれ代表を選出する。

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