地形表現(読み)ちけいひょうげん(英語表記)terrain representation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地形表現」の意味・わかりやすい解説

地形表現
ちけいひょうげん
terrain representation

地表面の起伏の状態を地図に表わす方法。けば式,ぼかし式,段彩式,等高線式がある。けば式は密接する羽毛状の線の集合から生じる色調濃淡によって土地の起伏を表わす。ぼかし式はある方向から照す光によって生じる明暗によって土地の起伏を表わす。段彩式は高度段彩とも呼ばれ,等高線間の帯を同一の色調にして土地の高低を表わす。等高線式は等高線で起伏面を表わす。この方法は,標高値も同時に表現できる有利さがあり,現在基本的な地形表現となっている。この等高線式に陰をつけ立体観を加えたものもあり,水平ぼかしと呼ばれる。一定方向 (普通は左上方または北西) から照射する光線に対し,等高線の向きに応じて線の幅を変化させるもので,光線の方向と線の幅との理論的な関係とそれに基づく作図方法が開発されており,考案者にちなんで田中吉郎式 (キチロウ法) または彫塑的水平曲線図法と呼ばれる。

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