地頭職(読み)じとうしき

精選版 日本国語大辞典 「地頭職」の意味・読み・例文・類語

じとう‐しき ヂトウ‥【地頭職】

〘名〙 地頭②③④、また、その地頭としての権利得分をいう。
吾妻鏡‐文治三年(1187)六月二九日「是当国沼田御厨者、畠山二郎重忠所領地頭職也」

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デジタル大辞泉 「地頭職」の意味・読み・例文・類語

じとう‐しき〔ヂトウ‐〕【地頭職】

地頭としての職務およびそれに付随した権利・得分。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「地頭職」の解説

地頭職
じとうしき

荘園や郷・保など一定の領域に対し,土地管理・徴税・治安維持の権利・義務を行使し,同時にしかるべき収入を保障された地位。のち,この地位にともなう権利・得分も意味するようになった。平氏政権時代に先例があるが,鎌倉幕府は朝廷公認のもと,御家人を全国各所の地頭職に任命。彼らは荘園領主側諸職と競合・対立しつつ,荘園制的秩序を変質させていく。

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百科事典マイペディア 「地頭職」の意味・わかりやすい解説

地頭職【じとうしき】

地頭

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旺文社日本史事典 三訂版 「地頭職」の解説

地頭職
じとうしき

地頭としての職権とそれに付随する得分の権利をいう。

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世界大百科事典(旧版)内の地頭職の言及

【職】より

…下司職のような下位の職に補任された者は,上位者に対して,その職務を忠実に履行する義務は負うが,それは封建的従者となったことを意味せず,したがって上位者に対し軍役奉仕義務を賦課されることはなく,またその上位者とは別人と封建的主従関係を結ぶこともありえた。ただ鎌倉幕府の成立とともに新たに源頼朝の申請により設置が勅許され,頼朝が全国にわたるそれの補任権を一括して獲得した地頭職は,頼朝がその家人に対し,主従制を前提として宛て行うものであって,これは封建的知行の対象であった。その意味で,荘園公領制的職の秩序は,地頭職の設置によって大きく性格を変えたのである。…

※「地頭職」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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