地類(読み)じるい

精選版 日本国語大辞典 「地類」の意味・読み・例文・類語

じ‐るい ヂ‥【地類】

〘名〙
同族一種。古い分家や遠い親類などを含めた、地縁のある家々。地親類。地分(じわかれ)地名(じみょう)
ノリソダ騒動記(1952‐53)〈杉浦明平〉「第一に川口一党の地類がたくさんいた」
地上万物。地上に存在するあらゆる生物、無生物。また、地上の神々。
※将門記(940頃か)「地類呵嘖して、悪王の便(やす)からざる念を憎(そね)む」 〔易経‐坤卦〕
同類の地。中世、一通の文書によって所有権の所在が示されていた土地の一部が売却・譲与された場合、残りの土地をこう言った。類地。
東寺百合文書‐ヘ・文永一一年(1274)四月一五日・日置末正田地売券案「但於本券文者、依地類、不副渡候」

ち‐るい【地類】

〘名〙
旧制度で、地租を課せられた土地について、租税徴収の面から見た土地の種別。第一類地と第二類地とに分けられていた。

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デジタル大辞泉 「地類」の意味・読み・例文・類語

じ‐るい〔ヂ‐〕【地類】

同族・親族の一種。古い分家や遠い親類などを含めた地縁のある家々。地親類じしんるい合地あいじ。地分かれ。地名じみょう
地上にある万物。ちるい。
天衆てんじゅ―も影向やうがうをたれ」〈平家・四〉

ち‐るい【地類】

《「ぢるい」とも》
旧制度で、地租徴収のために区別した土地の種別。
地上に存在するすべての物。地上の万物。また、地上の神々。
天衆てんじゅ―も影向やうがうをたれ」〈平家・四〉

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