精選版 日本国語大辞典 「坂口謹一郎」の意味・読み・例文・類語
さかぐち‐きんいちろう【坂口謹一郎】
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農芸化学者。明治30年11月17日、新潟県上越市高田に生まれる。東京帝国大学農学部農芸化学科卒業(1922)。同大学助教授、教授(1939~1958)を経て、名誉教授。その間、農林省食糧研究所初代所長、理化学研究所主任研究員、農芸化学会長、応用微生物研究所初代所長などを兼任。おもに発酵菌類の研究を行い、日本中の麹(こうじ)菌の採集、分類、発酵機作(発酵のメカニズム)、醸造の研究という広範囲に及ぶ業績があり、学士院賞受賞(1950)。研究組織をよくまとめ、日本の応用微生物学発展に尽くした。文化勲章受章(1967)。また歌人としても優れ、歌会召人(めしうど)(1974)を務めた。一般向け著書に『世界の酒』(1957)、『日本の酒』(1964年、ともに岩波新書)がある。
[岩田敦子]
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