出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
埼玉県中央部の市。1976年市制。人口10万1700(2010)。入間台地北縁部と越辺(おつぺ)川,高麗川低地にまたがる。開発の歴史は古く,北西部の入西(につさい)地区には条里遺構もある。古い市街地は江戸時代は日光裏街道の宿駅で,3・8の六斎市が開かれた。1916年東京・池袋からの東武東上線が開通し,32年に越生(おごせ)線が坂戸駅から分岐したが,なお農村相手の地方町であった。42年台地上に陸軍飛行場が設けられ,戦後,跡地に栄,千代田の開拓村ができた。高度経済成長期以降,都市化が進み,とくに60年代の女子栄養大学,城西大学,城西歯科大学(現,明海大学歯学部)の進出,70年代の住宅公団の北坂戸・若葉台両団地,民間業者の住宅団地および県営の工業団地の造成によって,人口は1960-80年に3倍以上に増加した。東上線に北坂戸駅(1973)と若葉駅(1979)が新設され,そのまわりには商店街が出現し,近郊学園・住宅都市として著しく発展した。郊外の農村地帯は,米の産地で,養鶏も盛ん。坂戸駅近くの永源寺は〈坂戸のお釈迦さま〉として知られる。
執筆者:新井 寿郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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