埋物(読み)うめもの

精選版 日本国語大辞典 「埋物」の意味・読み・例文・類語

うめ‐もの【埋物】

〘名〙 漆器などの工芸品に、金、銀、貝殻などを嵌(は)めこんで装飾したもの。中国の清代に発達した。日本では元祿年間(一六八八‐一七〇四)に起こり、小川破笠(はりつ)のものが知られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の埋物の言及

【蒔絵】より

…たとえば沃懸地に螺鈿で文様を表したものを沃懸地螺鈿,螺鈿の代りに金または銀板で文様を表し沃懸地に飾ったものを沃懸地平文という。露玉,珊瑚,真珠,タイマイ(玳瑁),彫金,牙角,象牙,陶磁,七宝などを象嵌したり,貼り付けたものを埋物(うずめもの)といい,特異な材質を生かして蒔絵にリアルな表現をもたせることもおこなわれる。破笠(はりつ)細工芝山細工などはその代表的な例である。…

※「埋物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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