堀柳女(読み)ほりりゅうじょ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「堀柳女」の意味・わかりやすい解説

堀柳女
ほりりゅうじょ
(1897―1984)

衣装人形作家。本名山田松枝。日本画家から人形創作に転じ、竹久夢二を中心とする手工芸展に加わって、古い裂地(きれじ)を生かした小さな人形作りで独自の領域を開いた。1936年(昭和11)第1回帝国美術院展覧会(帝展、後の日展)に「文殻」を出品し、鹿児島寿蔵(じゅぞう)、平田郷陽(ごうよう)ら5人とともに初入選し、人形作品を芸術の位置に高めた。37年女性による最初の創作人形塾を開く。55年(昭和30)重要無形文化財保持者に認定された。

[斎藤良輔]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「堀柳女」の解説

堀柳女 ほり-りゅうじょ

1897-1984 大正-昭和時代の人形作家。
明治30年8月25日生まれ。竹久夢二と知りあい,人形作りをはじめる。昭和9年野口光彦,鹿児島寿蔵らと甲戌(こうじゅつ)会を結成,創作人形運動をおこした。帝展,日展などへ出品して受賞をかさね,30年衣裳(いしょう)人形で人間国宝。昭和59年12月9日死去。87歳。東京出身。本名は山田松枝。代表作に「瀞(どろ)」など。

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