堂ヶ迫石仏(読み)どうがさこせきぶつ

日本歴史地名大系 「堂ヶ迫石仏」の解説

堂ヶ迫石仏
どうがさこせきぶつ

ホキ石仏と同じ山裾参道を上った地点にあり、四龕からなる。いちばん手前の第一龕は地蔵菩薩像(像高一・二七メートル)を中央にすえ、左右各々に上段二体、下段三体、計一〇体の十王像を配する。地蔵菩薩像は後世の右手錫杖の像容とは異なり、右手を施無畏印にし、左手に宝珠を持つ裳懸座の半跏倚像である。端正な面貌の比丘形で、光背には数個の円形が毛彫され、内部に彩色仏画が描かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の堂ヶ迫石仏の言及

【臼杵磨崖仏】より

…特別史跡,重要文化財に指定されている。阿蘇溶岩台地の山裾に露出した凝灰岩層に彫られた4群(古園石仏群,山王山石仏群,ホキ第1石仏群(堂ヶ迫石仏),ホキ第2石仏群)からなり,主なものだけで総数60体以上を数え,日本最大規模の磨崖仏である。古園石仏群は大日如来座像(像高270cm)など13体,山王山石仏群は如来形座像(像高265cm)など3体,ホキ第1群は三尊像,五尊像,地蔵十王像などをあらわした四つの龕(がん),ホキ第2群は阿弥陀三尊像(中尊像高279cm)をあらわした龕と,阿弥陀如来など13体をあらわした龕から,それぞれなる。…

※「堂ヶ迫石仏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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